コロナ状況アップデート@ニューヨーク

ちょっとLINEやmessengerを放っておいたら、たくさんの心配メールが来ていました。みなさん、ご心配掛けしています。ありがとうございます。ありがたいですね。米国国内から、そして国境を超えて。

みなさん、私は無事です。無事。

私も週末から一昨日まで、3.11後のような虚脱感、無力感、恐怖、無気力に襲われていましたが、今は、大丈夫。

 

結構、ニューヨークのことがセンセーショナルに報道されているのですよね。

だから、ドドドッとたくさんメッセージを頂いたのだと思います。

私も少しSNSで見ました。

空っぽのタイムズスクエア、地下鉄。ショッキングですよね。 

しかし、これらのショッキングな映像は、行政の命を最優先にした迅速な判断と、それに応えた企業や団体、個人事業主の努力の結果だと考えています。

具体的にどんな行政命令が出たかと言うと、近々のものを以下に引用します。

 

◎(NY州)在宅勤務義務付け・自宅待機要請(行政命令No. 202.8)
・3月22日から,クオモNY州知事が発出した、必要不可欠な業種を除く全ての事業体及び非営利団体は可能な限り在宅勤務を活用し,雇用主は原則として業務現場で勤務する人員を100%削減することを命じた行政命令が発効し、4月19日まで有効となっています。また、同知事は、州民は可能な限り自宅待機を行い、不要不急な公共交通機関の使用を控えること等を連日要請しています。
・つきましては,NY州に在住・滞在の皆様は,不要不急の外出を控え,ご自宅・滞在先での待機をお願いいたします。
・同州知事発表の行政命令及び要請の概要は以下のとおりです。
-州民サービスに必要不可欠な機能に従事する者以外の全ての労働者は在宅勤務とする。
-レストラン(持ち帰り・宅配のみ),食料品店,薬局,医療機関,ガソリンスタンド,ドライクリーニング,郵便局,公共交通機関などの必要機関・店舗の営業は継続する。
-緊急ではない限り,(同居していない)家族や友人と会うのはどのような規模であっても控える。
-自宅に留まり,戸外の活動を真に必要な活動に限る。
-必要不可欠な食料品等の買い物は可能とする。
-屋外の散歩や自然の中で運動はできるが,基本的には単独行動で,他の人から6フィート(約1.8m)の距離を保つ。
-公共交通機関をできる限り使わない。
(出典:在ニューヨーク日本国総領事館メールニュース2020年3月26日)

 

しかし、これだけやっても、コロナウイルスは拡散しているわけです。世界に冠たるニューヨークでさえ、経済をかなぐり捨てて人命を最優先に動こうとしているように見えます。

 

さらに、3月25日にはニューヨーク州クオモ知事の発表は、

・NY州での感染者数は3万人を超え感染は拡大しているが、入院患者数の増加率は少しずつ鈍化している。NY州の感染者数のピークはこれから2週間から3週間後を想定。これに対応するためにベッド数、人工呼吸器、医療スタッフを含め医療対応体制の拡充を図っている。
メンタルヘルスに対応するため、6000人以上のボランティアの専門家が対応するホットラインを立ち上げた(1-844-863-9314 ※英語)。

(出典:在ニューヨーク日本国総領事館メールニュース2020年3月26日)

 

メンタルヘルスにも言及してて、いいぞいいぞと思います。

ちなみにもっと早い段階で、コロナにかかる検査費・治療費を無料にすることと、それに関して移民差別をしない、どんな保険に加入しているかも問わないということも決まっています。(運用はどうなるか観察しないとだけど)。

がんばれ!税金の使いどころだよ!

個人的には、あとは虐待(DV)ホットラインも必要かなと思います。お家でこもってると、絶対ストレスが貯まるから、暴力が発生する可能性が高まる。

 

ここには書かれていませんが、ミッドタウン(中心街)のホテルを病床として開放するなどの対応も始まっていて、引き続き病床数を増やすためにホテルと交渉している。呼吸器2万6000個(だったかな)を手配するよう国と交渉していたり(国からの支給は4000個。全然足りない)。

国民に対して一人あたり最低でも1000ドルの給付金を現金で支給を決定したり。

「家賃が支払われなくても住民を追い出さないように」というアナウンスも市長(州知事だったかな?)からされた。

 

いずれも一貫して、迅速な対応だったと思う。

それでもこれだけ広がった。2周間前は「手を洗って気をつけましょう」くらいだったのが、今では異世界。率直な感想としては、あんなに州と市が対応して、ソッコーで街がガラガラになるような反応を市民が見せても、それでも、世界で一番罹患者数を打ち出すのか、です。いわんや、日本の対策をや、という気分です。

 

とは言え、家賃対策、失業者対策、まだまだ論点はいろいろある。

 

ここからは私の周りのことを少し。しかし、私も特殊な状況に暮らしていると思うので一般化はできないけれど。

 

コロンビア大学は閉鎖中(2日間休校、翌3日目より全学部学科オンライン講義を開始、のち、全学生に対して帰れる所がある人は帰宅要請、そのまま春休みに突入。今学期の成績は合格か不合格のみの評価(A、B、C、D、Fなどは無し)。卒業式は中止。図書館やジムなども開館時間の短縮を経て閉館。)

 

コロンビア大学は学生に対して、帰れる場所がある人は帰るようにと帰宅要請。これによって多くの学生が帰宅等した。(留学生、一部の院生などは残っている様子)

 

・スーパー営業中(ソーシャルディスタンスを守るために、入店人数を管理している。そのため屋外に並ぶ時間帯もある。品物は普段通りある。ショッキングなほど人が並んでるスーパーの画像とかもこれかもしれないから、気をつけて見てほしい)

 

・薬局営業中(普段からわりと棚がちらほら品薄。だから少々の品薄はビビらない。先々週はトイレットペーパーやティッシュが無いところもあったけど、今週は入荷している)

 

・バーやレストラン、カフェ(配達と持ち帰りのみ営業。法律で禁止されていたアルコールの持ち帰りも可に。私のお気に入りのカフェは「店員の健康を守るため」に営業中止、コーヒー豆販売などのオンラインストアのみ営業。)

 

・市長の宣言でお酒のテイクアウトに許可、ニューヨーク市内のみ(とは言え、路上での飲酒はできない。それでも、スプレーでざっと書いたような「カクテルテイクアウトできるよ!」「ビールテイクアウトできるよ!」のバナーをデカデカと近所のバーが掲げたのは良かった。まるでデモのバナーのよう。おしゃれな店舗とギャップがあるがそれもよし。近くのバーガーショップは、路面に面した窓を解放し、そこをカウンターのようにしてテイクアウトで食べ物やビールを売っている。ちょっとしたたまり場になってる様子)

 

・オンラインスーパー(デリバリー予約が3月頭から徐々に混みだし、今は品薄、デリバリーの予約が取れないところもある。ホールフーズはまだ動いている印象)

 

・アマゾンネットショッピング(普段とあまり変わらず使える。オンラインスーパーで買えない日用品も、定期便を指定すると在庫があるものもある)

 

・デリバリー業の人(は忙しそうだが、日が良くなって来たため、そこかしこにあるベンチでダベってたりする。陽のあたる場所大事。また各戸の玄関まで配達していたのが、今は、アパートメントの入り口までの配達になっている)

 

・公園にいる人は減。ソーシャルディスタンスという公衆衛生概念が手洗いと同じようにあって、近づいてはいけないというもの。それをみんな守りながら外を楽しんでいる様子。サッカーやバスケなどのスポーツはソーシャルディスタンスにより禁止されているため、各種コート類は無人。ジョギング、犬の散歩、散歩、距離を保って立ち話などなど。(Aさん「え!偶然じゃん元気~?」Bさん「わ!ハグしちゃいけないんだったね!」AさんBさん「めっちゃハグしたいのに!」というシーンに遭遇)

 

・マスクしている人は増えた。(私とパートナーは、ソーシャルディスタンスを守りながら散歩やジョギングでは着用せず。スーパーなどに行くときは着用)

 

・友達とは全く会っていない。最後に会ったのは、2020年3月7日。それ以来、路上でばったりというのが1回あっただけで集まってない。

 

こんな感じかな。私も外出は最低限にしているから「こうですよ!」とは言えいないし、印象です。

 

世界は今も変化しています。しかし、あのショッキングな映像は、怖いものではないのではないかと思うのです。人命を第一にして、自分が罹患している自覚がなくても、拡散源になる可能性を含めて対応しようと政府も一貫したメッセージを発信している。コロナ検査などにかかる医療費支援金を移民を含めて援助しているし、生活資金を配ろうとしている(足りないけど)。

少なくとも、日本と比べて機能している政府と政治、メディアというのを目の当たりにしてちょっと感動を覚えるくらいです。なので、まだ数字が出ていない日本も心配です。

 

この記事は、3月26日に書いたものにちょっと付け足しした感じのもので、翌27日にはまた対応が増えたり、状況が更新されています。また報告します~~。

 

 

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とは言え桜は満開。きれい。