ダウンタウン街歩き(前半)

チャイナタウン、リトル・イタリー、イーストビレッジをうろついてきた。

本日は氷点下2度、体感温度は氷点下6度。

寒い日の外出にも慣れてきた。寒いのが苦手な夏派だったのに、ニューヨークのおかげで今ではすっかり冬も好きだ。

 

頭からすっかり抜けていたが、今日(2月12日)は旧正月。1年ぶりのチャイナタウンに、温かい汁麺料理を目指してきたが、どの店も閉まっていた。歩道にはみ出している八百屋も、わっと漢字が目に飛び込んでくる中国漢方やお茶の店もやってない。街も新年の飾り付けなどがされているわけでなくシャッターが降りた静かな中華街、これはこれで珍しいものを見た。そのまま歩いてリトル・イタリーへと抜けた。

 

今日からニューヨークではレストランやバーでの店内飲食が再開された。2020年12月14日から約2ヶ月、全店アウトドアダイニングのみの営業だった。

リトル・イタリーの端っこのダイナーで、目玉焼きとベーコンとチーズのサンドイッチと砂糖とミルクでしっかり甘いコーヒーを頂いた。白砂糖の主張が凄い。日本の缶コーヒーが思い出された。次々やってくる常連と思しき人達のオーダーを受け付けるマダム。「久しぶりだね、元気だったかい。心配したよ」と客と喜び合う。「いつもので。BLTとポテトフライ」とオーダーが通されれば、シェフの手元からいくつもの油のはぜる音が重なって届く。

人の営みが愛おしい。嬉しい。街はこうでなくちゃ。

パートナーが頼んだ紅茶のカップは、新宿のカフェ・ラバンデリアと同じ。

トイレが汚い恐怖も久々に味わう。思わず小走りで席に戻った。

カウンター奥の冷蔵庫とジューサーバーには故障中の張り紙。

生きている冷蔵庫の中には、ソフトドリンクやトマトソースのボトルに混じって、ドリップされたアイスコーヒーの大きなサーバーがふたつ並んでいた。ニューヨークに住む人たちは、真冬でもアイスコーヒーを飲むのだ。街のカフェやスターバックスにコールドブリューコーヒーをすすめる看板が1年中出ているのは、店員さんがディスプレイをサボっているんじゃない。売れるのだ。氷点下でアイスコーヒーやコールドブリューが。

 

小さな店。現金で支払い、「ありがとう」と店を出る。

続きは明日。

 

(907文字/40分/31日目)

 

 

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