日本のお友達のみんな、お待たせしました!!!
「手を洗え。顔をさわるな」という内容のニュース動画が、ツイッターでバズったデイヴィッド医師の動画(1時間)を翻訳しました。
バズったのはFOX NEWSの動画が載っているこの下のツイートですね。
NYに住んでる人からこのような動画が送られてきました。
— さいたまっは (@saitamahha1911) March 31, 2020
コロナはどの様に感染し、どう予防すればいいかの説明です
字幕も付けてくれ、現状最も信頼できる予防策だと自分は思っております。
現地の医師からです#COVID19 pic.twitter.com/2PxP9rd86V
私もニュースになる前に友人から教えてもらってこの動画を見て、「訳そう」と思いました。動画のリスニングからの作業なので時間がかかり、文章としてきちんと成立しているテキストを訳すよりも断然難しかったです。
言っても、私は翻訳の素人、英語技術もまだまだ、医療英語もこれを気に学んでいる、、、という現状です。
素人による粗い翻訳なのだということを分かった上で、それでもいいよ、という人だけ読んでください。(英語ネイティブ・日本語ネイティブレベル、元翻訳業、日本文学研究者のパートナーに見てもらった所、大筋ちゃんと訳せてはいるようです)
あと、コロナ医療最前線はどんどん変わっていて、2020/3/27に発表されたこの動画の情報ですら古くなってきている可能性もあることを忘れないでください。
それでも、役に立つと思ったから、発表しようと思い至りました。
この動画は、全半30分がデイヴィッド医師による予防方法や現状解説、後半30分は質疑応答になっています。まずは動画前半部分を要約したものを掲載しました。それでも結構なボリュームがあります。めずらしく、目次を作ったので、気になる項目から読んでいただいても大丈夫なようにしてみました。
このツイートで、「手を洗え。顔をさわるな」「マスクは顔を触らないため」という認識が日本でも広がった部分もあると思います。
基本的には、動画のままですので、彼が喋っていると思って読んでみてください。
出典動画のリンクはこちらです。
- デイヴィッド医師について
- 新型コロナウイルスにはどのような症状がありますか?
- どのようにコロナウイルスに感染するか
- 自己防衛のための4つのポイント
- 隣人や店員は敵ではない
- 感染をより防ぐために:社会的サークルを小さくすること
- 感染ルートについて
- 家での治療について
- 脆弱性が高い人たち
- いつ病院へ行けばいいのか
- 症状が悪化する人の割合
- 私はコロナの検査を受けるべきですか?
デイヴィッド医師について
NY市内の20%のコロナ患者を受け入れている病院のICU専門医師
私の仕事は、どの患者に呼吸器が必要なのか、そして一度呼吸器をつけた患者は、どのくらいの期間呼吸器が必要なのかと判断すること、そしてこのような患者の治療です。今、私が一日中している医療行為は、そのほとんどがコロナウイルス患者の治療です。
新型コロナウイルスにはどのような症状がありますか?
一般的な症状としては、発熱、咳、そして喉の痛みがあります。そしてウイルスが全身にいきわたると、一番影響を受けるのは肺です。よって、感染者に一般的に見られるのは咳ですが、80%の人々は、ただ単に体調が悪いと感じ、彼らにおいて最も一般的な症状ですが、軽い咳や、軽い頭痛となって現れます。
私達の診察している範囲で、病気は5から7日、もしくは14日ほど続きます。おそらくこれが、一番、正確な説明かと思います。
軽い症状の人々は、5日ほどで体調が良くなってきます。そこで体調が良くならない人は、3から5日で息切れがし始め、そして約7日で体調が良くなりだします。
どのようにコロナウイルスに感染するか
全体に一貫しているポイントとしては、新型コロナ感染者との継続的な接触です。
ほとんどの場合、コロナウイルスに感染する経路はあなたの手から、顔に伝染すします。あなたの手から、あなたの顔です。そしてそこから、目の中へ、鼻の中へ、もしくは口の中へ入っていきます。感染に関する議論の多くは、接触感染です。わずかだが、空気感染という議論もある。空気感染というのは、空気中に少しウイルスが存在していて、そこから感染することを指す。現時点においての見解では、人々は実際に大変長い継続的な接触をすることによって感染すると思われます。
継続的な接触な接触をすること。すなわち、15分から30分に渡って、閉め切った部屋でどのようなマスクもつけずにいるような無防備な環境で誰かといることを指します。
コロナウイルスはあなたのコミュニティ(communit:地域社会、共同体、一般社会、界隈)に存在します。もう一度言います。どこに住んでいても、今、コロナウイルスは、あなたのコミュニティに存在します。これはあなた方を怖がらせるためではありません。この後話す、みなさんが踏襲するべきステップのために、単に伝えたかったのです。
自己防衛のための4つのポイント
ひとつめ。常に自分の手がどこにあるか意識すること。そして、消毒液を持ち歩くこと。エレベーターのボタン、建物の扉など家の外のものを触った後に必ず、消毒、もしくは手洗いによって必ず手を清潔にすること。
ふたつめ。手で顔を触らないことを学び始めましょう。この新習慣を始めるために、外出時にマスクを身につけることはいい方法です。練習と実践のために家の中でもマスクをつけてもいいでしょう。
みっつめ。N95マスクや医療用マスクは必要ありません。マスクであればどんなマスクでも結構です。マスクは感染を避けるためではなくて、顔を触らないということを訓練するためです。
よっつめ。シンプルに他者と距離を取ることです。残念ながらこれは基本的な事実です。完全に人と会わないようにするのではなく、3~6フィートの距離を取りましょう。これらが、自分自身がコミュニティからウイルスをもらわない方法です。
もし、あなたがこの4つのルールを理解したならば、次の非常に重要なことは、実践することです。
(付記)動画の後半で、マスクはバンダナや手作り布製などで良いという言及があります。
隣人や店員は敵ではない
あなたは外の世界を怖がる必要はありません。隣人を怖がる必要もありません。
現在、NY市内では、食べ物をデリバリースタッフから受け取ったり、外出してスーパーマーケットなどに行ったり、このような時に本当に恐怖を感じるでしょう。そして、この恐怖を悪化させるのは、外出し、隣りにいる人を見て、ともかくどうにかしてこの人が私や自分の家族に危害を与えるかもしれないと思うことです。
しかし、コロナに感染する唯一の方法は、あなたの手が不潔で、その手で顔を触って、他者との距離が非常に近い場合のみです。これを知っていれば、かなり気が楽になるでしょう。スーパーマーケットにいる人はあなたの敵じゃないと分かります。そこにはこの状況を共に切り抜けようとする他者がいるだけです。デリバリースタッフもあなたの敵ではありません。彼らはヒーローです。伝染性で未知の病気がコミュニティにある今、彼らは外出し、食べ物を配達しているのです。郵便配達員もヒーローです。医療ケア従事者にするように、私達はこのような人々に対して感謝し、褒め称えなければなりません。
(付記)動画の後半で、配達荷物は配達員から直接受け取らず、玄関先に置いていってもらうのがよいと言及があります。
感染をより防ぐために:社会的サークルを小さくすること
だれもがみんなが2~3人の他者と接触する可能性があります。そしてまたその2~3人は個別に他者との接触を持つでしょう。ここで私が強く促進したいのは、既に国家が行っているように閉鎖することです。要するに、あなたの孤立・隔離したグループを見つけることです。3~4人のグループや家族など、そして境界線を設定することです。このように社会的サークルを設定する。大きな社会的サークルを維持し続けた人たちが、コロナウイルスに感染しているのです。
感染ルートについて
新型コロナウイルスにおけるほとんど大多数の感染経路は、家の中と家族を経由するものです。もう一度言います。世界中を鑑みても、コロナウイルスの感染経路は、夫から妻、父親から息子、娘から兄弟へ、、、何でも誰でもいいんですが、家族間感染なのです。
家での治療について
可能であれば、感染者は専有の個室に住みます。可能であれば、バスルーム(トイレと風呂と洗面台)を感染者専用として分けます。その人が、部屋や専用バスルームから出てきて家族と関わらないといけないのであれば、それは医療用マスクをつける明確な指標です。感染者がここでマスクをするべき明確な理由を述べます。もし私が罹患していて自分のアパートメントにいたとします。そこで、部屋を出てきて家族となにがしか関わらないといけないとしますね。自分の個室を出る前に、手を洗い、マスクをつけます。それから自室から出ます。そこで、例えばテーブルで食事をとります。食事が終わったら、シンクに食器を置き、テーブルの上だけなど、他に何にも触らないようにします。そして、テーブルを消毒し、部屋へ戻ります。
ここでのポイントは、家にいる感染者との継続的な接触を避けることです。みなさんは彼らの看病をしたいでしょう、熱を測ったり、部屋へ行って大丈夫かと確認したりしたいと思います。しかし、それらをしないことです。もし、あなたがいつも体温計を彼らの口に入れるのなら、その口周辺こそ、コロナウイルスが存在している場所で、そこからあなたの手に移り、その手で自分の顔を触ってしまいます。
このようにして、コロナウイルスに罹患し熱がある家族と家にいることを恐れないでください。ほとんど大多数の感染者が発熱し、体の痛みがあり、3~5日最低な気分が続きます。7日目くらいには症状が少し和らいできます。症状が良くなり、熱が引いたら、家族はもっと関わり出せます。しかし、油断せず、用心深く手を洗ってください。病状が良くなり20日すぎれば、10日目よりももっとはっきりと確信できます。
脆弱性が高い人たち
いくつかの例外があります。もし脆弱性の高い人が家族にいる場合です。例えば、大好きな95歳のおばあちゃんと住んでいるような場合や最近化学療法(chemotherapy)を受けた人がいる場合で、コロナウイルスの症状が出ている人がいれば、その患者たちのために他の生活方法を手配するか、もしくは、その家族のために非常に非常に非常に厳密な隔離状態を用意するかです。
私達は、高齢者が一番コロナウイルスに罹患しやすいと知っています。ひとつ、警告をしておきます。あなたが家族と家で過ごすのは安全ですが、もし家族の中に非常に脆弱性の高い人がいるならば、コロナウイルスに罹患した人から、脆弱性の高い人を完璧に隔離した状況を作る必要があります。高齢者はコロナ患者を看病しないほうがよいでしょう。これは警告です。
いつ病院へ行けばいいのか
最初に、症状として息切れがあるのならば、病院に行かなければなりません。これはルールです。一番はっきりとしたルールです。発熱でもなく、「私コロナにかかってるかも・・・」という思いでもなく、体の痛みが我慢できないからでもありません。トイレに行くために立ち上がる時に、息が切れる、これが病院へ行く時の指標です。こういった人々は病院に行き診察を受けるべき人々です。
症状が悪化する人の割合
コロナウイルスに感染した全人口のうち、10%の人は、息切れの症状が出るため病院に行かなければなりません。その10%のうちの1~3%の人はさらにICUに入り、人工呼吸器をつける必要が出てきます。では、人工呼吸器をつけた人々に何が起きるかと言うと、ほとんどの人々は、7~10日後に呼吸器を取り外せます。人工呼吸器をつけている必要がなくなるほどに回復するのです。
私はコロナの検査を受けるべきですか?
もし、あなたに症状があって35歳の平均的な人の場合、検査を受けるべきかどうかは、あなたのコミュニティ(地域)の検査が簡単にできるかどうかによって変わってきます。
NYやテネシーのように大量で開かれた検査へのアクセスがある場合、検査を受けるのはいいことでしょう。なぜなら、もし検査結果が陰性だった場合、後日症状が回復すれば、家族といつも通り接触、関わり合って問題ないからです。
もしあなたが非常に少ない検査数しか実施していないコミュニティに住んでいたら、息切れのような症状を持つ人々や本当に調子が悪そうな人々が並んでいる検査を待つ列に並ぶんだり、彼らの前へ割り込むようなことをしてはいけません。安心したいがためにこのようなことをしてはいけません。私が伝えたような用心をして家にいて、そして検査が強化されれば、より多くの人が検査を受けられるようになります。
(以上)
この前半部分の全文は、別の投稿に掲載します。もっといろんなメッセージが載っています。興味がある人は読んでみてほしいのでしばらくお待ちください。
後半はまた追って、ブログにします。
ふう。ほぼ、ひとりでやりました。
山下陽光さんに「全文掲載より短いほうがいい」とアドバイスもらいました。ありがとう。それでも長くなってしまいました。ひとえにわたしの力不足です。
パートナーにどうしても聞き取れない所や、翻訳に困ったところを手伝ってもらいました。ありがとう。
このプロジェクト、どうしようかなあと考えています。私には、いろんなことの技術がありません。雑で遅い翻訳ができるだけです。翻訳校正(ネイティブチェック)は多少やってもらいましたが、一部です。動画自体に字幕をつけたらもっと広がるかもしれません。可能性はいろいろあるなあと思います。何か一緒にできるかもしれません。
あと、「これ翻訳してほしい」というのがあれば教えてください。