ソウル乱開発最前線&高円寺一揆2018!!!
みなさん、どうもこんにちは!ダンサーのナミです。昨日は、足下の悪い中、ストレッチクラスにお越しいただき、ありがとうございました。
昨日のクラス後に、こんなトークイベントに行ってまいりました!
告知文にはこうある。なんとも、高円寺は素人の乱らしくテンションがあがる。
いまアジア地下文化圏の共通の悩みは、なんと言っても都
そんな渦中にいるソウルの人たちがやって来るので、状況
(会場は、高円寺のマヌケゲストハウスのロビー。ロビーだけあって、ゆったりしたソファで聞ける。最高。ボトル入りのこじゃれた地ビールも安い。)
このイベントで主にトークをしたのは、ソウルで地下文化や社会運動をオーガナイズするサンヒョンちゃんやギ・ウンくんやシムくんや、様々な運動シーンを盛り上げまくっているミュージシャン、Yamagata Tweakster(ヤマガタ・トゥイクスター)。
これはヤマガタのCD。かっこいいよ。ライブもかっこいい。独自のステップで踊りまくり、丸くて白い声がカラフルな衣装と共に降ってくる!!ちなみにヤマガタのヤマガタは、山形国際映画祭からきているそうです。
(左から、ソウルよりギ・ウンくん、サンヒョンちゃん、Yamagata Tweakster、シムくん。そして、高円寺素人の乱5号店店主、松本さん)
私はそれぞれみんなにはお世話になっていて、久しぶりの再会を喜んだ。どことなく信号みたいなカラーリングのサンヒョンちゃんとヤマガタ。
ジェントリフィケーションと経験交流!!
(若い人たちによる反強制排除運動、その名も「熱い青春」!!かっこいい!カーテンに映写してるから、模様がきれい。)
トークの内容は、主にソウルにおける、行政や資本からの強制排除の問題。屋台や、個人商店、古いエリアなどなど、ジェントリフィケーションのための行政代執行がバンバン行われている。
熱が入りながらも、ひとつひとつ事例として紹介されていく。「事例」とか言っちゃうけど、それって、数えきれない人が、他人都合で家や家業を失ってるってことだもんなあ。こんなに事例があっていいのかよ〜!オイオイ〜!
そしてその状況に対する、草の根の人々の運動を生き生きと伝えてくれた。感動的なのが、ある抵抗運動が次の運動の礎となり、さらに、人をつなげ、友達が増え、国境を超えて新たな友人に届く、そしてまたローカライズされ、旋風となる。この広がり方だ。
大学院生時代、タイのスラムを訪問し、日本の野宿者運動に関わり学んだ大きなことのひとつが「経験交流」。ソウルや高円寺で起きている運動や活動のつながり方に同じものを感じた。
経験交流とは、何か。スラムには、なんとか今の生活をよくしようと奮闘している所もある。その取り組みがうまくいく。そうすると、いろんな経路を伝って他のスラムの人が、その経験を学びにやってくる。一緒にご飯を食べたりお酒を飲んだりしながら話をし、見学をする。仕事の作り方、お金の稼ぎ方、行政との交渉の仕方などなど自分たちにも必要なことを学び合う。相談もする。「なぜ俺たちはうまくいかないんだろう」分かり合える。そこには技術的な交換だけではない。人間の交流がある。
それを自分のスラムに持ち帰り、応用(ローカライズ)して実践する。うまくいかなかったら、また他のスラムと相談する。うまくいくとそのスラムには新たな経験者が訪問にくる。このスラム同士をつなげるキーマン的な動きをする人もいる。
自分たちの知恵と生活を築いていく、人間的でハイパークールな方法なのだ。
トゥリバンからの、『貧乏人の逆襲』からの、NO LIMITの流れは、文章にしてしまえば、きれいに聞こえるほど繋がっていっている。
松本さんの言葉を借りれば、「東アジアで影響受けまくってグルグルしている」でもこれが「伝わってない」んだ。このインターネッツの時代に、ローカルでしか知ることができないこと、オフラインでしか体験できないことがいっぱいあるんだ。
インターネットでローカルの情報をバンバン載せてるジモコロとかも好きだし、編集長の徳田柿次郎さんなんかもかっこいいなあと思う。ローカルの情報とインターネットは相性がいい所があると思う。
体験するという身体を伴った行為の大きさは、本当にでかい。ネットや本で得られる情報ってすごい楽しいけれど、きっとそれを経験して書いてる人が一番楽しんでる。
質疑応答でソウルのメンバーに、「こういうやり方が一番楽しい!という運動の方法は何ですか?」と聞いてみた。
ヤマガタが「たくさんの人でパレードしながら、ひとつのメッセージを伝えること」だと言った。彼は、いつもそのパレードを、歌いながら踊りながら、みんなと盛り上がっている。彼のパフォーマンスの祝祭感は、万人に体感してもらいたい。
ヤマガタが答えた後、サンヒョンちゃんが、「ゴンナさんの(サンヒョンちゃんは私をこう呼ぶ)一番楽しい方法は何ですか?」と逆に聞かれた。
私の答えは、
自分も、パレードでパフォーマンスをするのは楽しい。自分の力が生かされていると感じる。抵抗や反対するだけでなく、何かイベントやライブ、食堂などを創るのが楽しい。そして一緒に食べて飲むこと。そして、それらの場を創る時に、何か役割や作業が発生する時、それが得意な人や好きな人がそれをやって、何かができあがるのが楽しい。デザインする人。歌う人。議事録とる人。料理する人。文章書く人。映像とる人。言葉を創る人。飲む人。笑う人。寝る人。食べる人。誰か連れてくる人。ともかくいる人。
こんなようなことを答えた。それをまた松本さんが受け、話が広がっていった。
自分の力を、誰にも盗まれることなく、自分や友人、その周りのために純粋に使うことができる。その瞬間を愛しているのだ。「自分ってこんなにできる!」「あの人も自分にできないこれができる!」「あんなこともやってる!」うわ〜〜い!すげぇ!の連鎖が起こる。
こういう世界を愛してる。こんな世界で生きていきたい。
補足。聞いてて、超ダサい!と思う事例にも遭遇。地元で商売をしてき田商店主を強制排除したビルを、売れてるヒップホップのミュージシャン が買い取ってオーナーになっているというのだ。ダサいよ。ダサい。音楽で売れるのは悪くない。むしろすごいし、かっこいい。ハイパーだよ。けど、それでいいのかなあ。
バランス感覚!韓国・ソウルの乱!!!
私がソウルの運動や活動、メンバーたちに対していっつも思うのは、「バランス感覚がすごい」ってこと。まじめとオモシロとアーティー、おしゃれが超いい塩梅なのだ。
普段接していても、超絶まじめで、夜中じゅう議論するし、シットイン(座り込み)などハードコアな行動もする。
それが、議論は眞露やチャミスル片手(チェイサー無し)、ジョークも飛ばし合うこともある。シットインには音楽や歌があったり、ともかく。抵抗運動をパーティーやライブそのものにしていたりする。逆か。パーティーやライブを抵抗運動そのものにしていたりする。
生存は抵抗だ。
抵抗は創造だ。
私の韓国の友人たちは、ちょっと照れ屋が多い。私も普段、隠れ照れ屋(元気の良さとリアクションのでかさで分かりにくいが、だいたいステージの上以外はどっか照れてる)なので、久々に会うとモジモジしてしまう。
興に乗ってくると、ジョークだらけな側面が出てきたり、わわわどどどどどどっと盛り上がる。私も珍しくジョークを言ったりできる。
今でも思い出し笑いをするような思い出が多い。プププププ。
高円寺一揆2018。本日より2月4日まで!
詳細は上記リンクから見てほしい。
ともかく、交流と資本主義が全く望まない勝手で独自な発展の最先端となる祭りが今日から始まる。
油断してると「ダメ人間の集まる街」などと言われがちな高円寺。
しかし、そう簡単に世の中に役立つ人間なんかにならないのがまた高円寺のいいところのひとつ。今の世の中、謎の効率を追求させられたり、ウソくさいモラルの押し付けも半端ない。そんなしょうもないものは放っといて、勝手なことをやりまくって、独自の祭りをやっちゃうのが一番だ。
そう、誰がなんと言おうと、自分たちの力で自分たちの文化や社会を作って行くのが最高。 ということで、インディーズのミュージシャンやアーティスト、自力で営業する謎の店やスペース、ただの飲んだくれなどなど、訳のわからないやつらが集結して強力な祭りをやってしまおう。高円寺の大バカたちが本気で遊び出したらどういうことになるか!? これこそまさに現代の一揆! 理不尽なことには一切いうこと聞かず、独自に勝手なことをやってきた偉大な先人たちによる一揆の火を絶やしてはいけない!
さあ、抵抗の都市=高円寺の大バカ祭りが始まるよ〜
やたらテンションが高い。このテンションが大好き。
人が自分のやりたいことを面白がってやりまくっているところに、人は集まる。巻き込まれると面白いから。その渦の中に入ると、「うわあ〜。東京って狭っ!」って思う。「人生ってもっといろいろできるんじゃないか?!」って思う。
これを見て、テンションが上がってしまった人、ぜひ遊びに来てください!
東アジアのパンク、ブルーズ、DJ、マジシャン、ロック、テクノ、いろんなものが聴けてしまう。見れてしまう。そして、食べれてしまう!映画上映なんかもある。
この週末、遊び尽くしましょう。
遊びの先に、未来がある。
乗り越えるべき苦難なんてやつからは、笑って遊んで離れていけばいいんだと思う。
うさぎ跳びなんて必要ない。
好きなことを、好きなようにやって、人生を最大化していく。
ぜひぜひ遊びに来てください。優しい世界が待ってるよ。
世界を楽しく優しくやっていきたい思ってる世界。
そして、来てくれた人がお客さんじゃいられなくなったら最高です。
(わしゃ、こんな関わり方をしております)
ほんでもって、松本さんの本は面白いです。アマゾン貼るけど、松本さんの店で買うともっと楽しいでしょう。